薬局で働いている薬剤師の方で「もうこんな薬局辞めたい」「もっといい薬局に就きたい」と不満を抱いたことがあると思います。そんな悩みを抱えたまま働いていると精神的にも身体的にも辛くなり、仕事に集中できなくなります。
よくテレビやSNSで「ブラック企業」という言葉を見かけることがあります。現在、過酷な労働環境で働いている人は沢山います。それは薬局も例外ではありません。
この記事では、そんなブラック薬局について色々触れていこうと思います。
ブラック薬局のポイント
ブラック薬局に当てはまる6つのポイントをわかりやすく紹介します。
- 人間関係・いじめやパワハラ
- 忙しくて休みが取れない
- 残業が多い
- 離職率が高い
- 教育制度がない
- 調剤報酬の不正請求がある
これらの6つに当てはまる薬局は「ブラック薬局」といえるでしょう。
人間関係がわるい・いじめやパワハラがある
人間関係に問題の無い職場は少ないと思います。仕事に支障が出ないような、良い人間関係を築ける職場が理想です。
しかし、ブラック薬局では人間関係が複雑になっています。上司からの圧力などから職場の雰囲気を悪くしていたり、最近問題になっているいじめやパワハラが行われていたりします。
意見を言えない雰囲気が出来上がっていたり、いじめやパワハラが日常的に行われている職場はブラック薬局であると言えます。
忙しくて休みが取れない
ある程度忙しいのはどこで働いても同じで仕方がありません。ですが、スタッフを集めたり勤務体制の見直しは企業・会社の仕事です。
薬剤師一人で薬局を一日開店させて休憩に入れない、人手不足で休日も働かなければいけないなど、休みを十分に取ることが出来ず身体を壊してしまう人もいます。
残業が多い
残業時間が長い・多すぎるのはブラック薬局です。中には残業代が出ない薬局もあります。
薬局では近くの病院が終わるまで閉店することが出来ないので、どうしても受け身になりがちです。就業時刻を超えても残業しなければいけないという薬局が増えてきています。
またスタッフが不足しているために残業が断れなかったり、サービス残業は当たり前の薬局は完全にブラック薬局です。
離職率が高い
離職率の高い薬局では、ブラック薬局の可能性があります。
人間関係が悪かったり、仕事の量が多く忙しいのに給料が低かったり、福利厚生が整っていないなどの理由で辞めていく人が多いです。そいういった薬局では辞めていく人が多いので長いこと働いているスタッフが少ないです。
教育制度が無い
研修や教育制度の無い薬局がない薬局があります。そういった薬局では商品の知識を独学で学ぶことになります。
「教育制度などに使う経費がもったいない」「研修する時間があるなら働いてほしい」などの考えがある薬局ではキャリアアップや成長ができません。
なので研修や教育制度のない薬局ではブラック薬局になる可能性があります。
調剤報酬の不正請求がある
最後は絶対にあってはいけない事ですが、調剤報酬を不正に要求していることがあります。そのような不正を行っている薬局は完全にブラック薬局になります。
請求額に高額な調剤報酬を不当に請求するなどが該当します。
そういった職場ではスタッフに加算を強要して、意見の言えないような職場があったりします。また、過去に起こした失敗の改善がなされていない薬局もブラック薬局になります。
その環境で働いていると、いつか自分も巻き込まれて大変な事になります。もしそのような薬局で働いていたら、すぐに辞めることをオススメします。
「大手薬局」と「中・小薬局」どちらがブラック?
上記ではブラック薬局のポイントを紹介しました。
では、大手の薬局と中・小の薬局でどちらがブラック薬局なのでしょうか?
大手薬局
大手での薬局では収益が安定していたり、福利厚生や教育制度などのサポートが充実しています。
また、働く企業によっては家賃補助制度や財形貯蓄制度などの金銭面の補助をしてくれる企業もあります。
保健師として働くのに安定した職場環境と給与が魅力的です。
大手薬局のデメリットは、各地に展開している薬局では転勤をしなければいけない事があります。家庭を持っていたり、何か離れることの出来ない理由がある方には大きなデメリットになります。
また、大手薬局で働くと調剤以外の業務を多く任されます。他の業務をしながら調剤もするので、忙しかったり、残業で中々帰れないなどの負担が出てきます。
中・小薬局
規模が小さい薬局では直接お客さんとお話をするので、お客さんとの距離が近く、信頼関係を築くことができ、とてもやりがいのある仕事です。また、シフトについても融通がきくので、仕事とプライベートを両立することができます。
中・小のデメリットは、個人の責任がすごく重たいです。調剤する際にミスは無いかどうかなど気をつける点が沢山あります。
また、人間関係で悩むことがあります。規模が小さく少ないスタッフと密に連携をしていかなければいけません。狭い職場で人間関係が悪いと仕事に集中が出来なかったりして、悩んだりします。
結論
大手薬局も中・小薬局ではどちらもあまり変わりません。人によってブラックかどうかの基準が変わってくるので、ブラック薬局かどうかを決めるのは自分次第です。良い条件が沢山出ていてもそこで自分が働いていけるかどうかをきちんと見極めることが大切です。
転職を考える
もしも、今自分がブラック薬局で働いているなら転職を考えてみてはいかがでしょうか?
薬剤師の7~8割は転職を1回はしています。一般的には転職はしづらかったり、回数を重ねると転職しずらいなど言われていますが、薬剤師は逆で転職がしやすい職業なんです。
理由としては、医療業界では薬剤師が不足しているからです。
なので、転職する際に就職先で困ることはないでしょう。
ブラック薬局を避けるには
転職をするのに
「今働いている薬局よりもいい薬局に転職するにはどうすればいいのか?」
「次働く薬局が前よりもブラックだったら・・・」
などの不安が出てくると思います。
そこで、理想の薬局に転職するための大切な2つのポイントを紹介します。
ポイントを押さえることで理想のホワイト薬局に転職することが出来ます。
ポイント1 理想と条件を明確にする
大手と中・小でそれぞれメリット/デメリットがあり、自分がどこで働きたいか、どういう条件で働きたいかを明確にしましょう。そして、働きたい条件に優先順位をつけていきます。
全ての条件が揃う職場は中々ありません。なのでこれだけは譲れない条件と妥協できる条件に優先順位をつけていきます。そうすることで自分の希望する理想の薬局を見つけることができます。
ポイント2 転職サイトに登録する
条件ができたら次は転職サイトに登録しましょう。ブラック薬局を避けるためにも職場の状況を知ることが大切です。
そこで転職エージェントの力を借ります。求人には給料など表面的な事しか載っていません。しかし、転職エージェントは求人に載っていない情報を徹底的に調べ伝えてくれます。
「職場の雰囲気や人間関係」「残業や休みの日」「福利厚生や研修制度」など自分の気になることをエージェントが調べ上げてくれます。求人に載っていなかったり、自分では調べられないことを教えてくれるので、活用していきましょう。
また、転職サイトを利用する際は複数に登録しておくといいです。扱っている求人がそれぞれ異なるので自分にあった職場を探すことができます。
転職サイトのメリット
- 求人について詳しく教えて貰える
ブラックな職場を避けるために職場の状況を知ることは大切です。転職エージェントは求人に載っていない情報を教えてくれますし、裏情報まで教えてくれます。 - 求人数の多さ
ネットに掲載されている求人はほんの一部で、転職サイトに登録すればネットにはない求人を見ることができます。求人数が増えれば自分にあった職場に出会える可能性があがります。 - 忙しくても大丈夫
働きながら転職活動は大変です。しかし、転職エージェントに任せれば面接のなどのスケジュールを調整してくれます。交渉や面接のセッティングまでしてくれるので働きながらでも転職活動ができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
せっかく頑張って薬剤師の資格手に入れてブラックな薬局で働くのは勿体ないです。
薬剤師はなろうと思って簡単になれるものじゃないです。なので、少しでも楽しく、給料のいい職場で働きたいものです。
今ブラックな職場で働いている方は一度転職を考えてみてはいかがでしょうか?今よりも楽しく、いきいきと働ける職場に出会えるはずです。