薬剤師の資格取得して、就職したけどすぐに辞めてしまうケースは珍しくありません。自分が想像していた会社とは違い、人間関係や給料の低さから辞めて後悔する方がいます。
後悔をしないためにはどうすれば良いのか?
そんな後悔をしないために新卒の薬剤師さんが抑えるべきポイントを紹介していきます。
就職をして後悔する理由は?
就職をして、辞めていく方はいますがどうして辞めていくのでしょうか?
その理由は、就職活動で妥協したからです。就職活動で「早く終わらせて、遊びたい」「友達に流されてここでもいいか」などの理由で就職先をあまり考えずに就職先を選んでいる方がいます。
あまり考えずに就職先を決めている方は「自分が想像していた会社とは違った」「仕事の量が多すぎて追いつかない」「人間関係が最悪」などの不満が出てきて辞めていくことになります。
就職で後悔しないためには?
では就職で後悔をしないためにはどうすればいいのか?
抑えるべきポイントをいくつか紹介していきます。
理想・条件を明確にする
まず抑えるポイントとして、自分がどんな理想・条件で働きたいかを明確にします。理想や条件を決めることで就職したとき、思っていた会社と違ったなどの失敗を回避することができます。また、今後のキャリアにも関わってくるのでとても大切です。
自分の働きたい職場を決めて、どんな条件で働きたいかを最初に明確にします。職場によって仕事内容は多少前後します。自分がどういう仕事をしたいのかを明確にしておきましょう。
そして、自分が働く上でここだけは譲れないという条件を決めます。「給料が良い」「人間関係がよく働きやすい職場」などの自分が働くのに条件をいくつかピックアップして、優先順位をつけていきます。
自分の理想通りの職場なんて中々見つかりません。譲れない条件に優先順位をつけることで自分が働きやすい職場を見つけることが出来ます。
キャリアビジョンを考える
二つ目のポイントは将来のキャリアビジョンを考えておくことです。
自分が将来やりたいことや目標を見つけた時、叶えられるようにキャリアビジョンを考えておく必要があります。もし、自分がやりたいことや目標が出来た時に、経験やスキルが足らなくて叶えられないことがあります。
なのでなるべく早い段階で自分のキャリアビジョンを作っておきましょう。キャリアビジョンを明確に出来ればいいですが、ビジョンが思いつかないという方もいると思います。
そんな方は漠然とでいいので、就きたい役職や職場の先輩などを目標にしてみてはいかがでしょうか。キャリアビジョンを作ることで、目標に近づくために必要な経験やスキルが自然と見えてきます。
普段の業務をただこなすだけではスキルアップは望めません。
目標をもって働くことでモチベーションが上がったり、目標に必要なスキルが身についていきます。
就職先に派遣を選ばない
新卒の薬剤師さんで派遣は選ばないようにしましょう。
派遣は自給が良く、仕事とプライベートの両立が出来ますが、派遣は長期的に見てみると普通に就職をした方が安定して稼ぐことが出来ます。
ぱっと見て派遣の年収は高く、一気に稼ぐことが出来るように見えますが、実際は同じ会社で働き続けた方が安定した給料をもらうことができます。
その理由は、派遣では退職金やボーナスが無く、キャリアアップが望めないです。同じ会社で働き続けていれば、ボーナスが出てキャリアアップも出来るので長い目で見た時に派遣という働き方はおススメできません。
子育ての合間に働いたり、定年を過ぎてから働くのに派遣は向いています。なので新卒での派遣は選ばない方がいいです。
転職はなるべくしない
ネットでよく薬剤師は転職がしやすいと書かれていますが、転職を繰り返していると再就職が出来なくなります。
今、薬剤師は人手不足でどこも足りていない状況ですが、転職をコロコロとしている方は採用されなくなってしまいます。採用する側が「この人はよく転職をしていて、ここもすぐに辞めていくんじゃないだろうか?」と採用を渋ることがあり、転職が難しくなっていきます。
また、転職をした際に前に働いていた会社よりも給料が少ないということがあります。一つの職場で働き続ければ昇給もしていくので転職をするメリットはあまり無いです。
薬剤師は最初の3年が大事です。早い人だと3年で管理職に就くことができ、高収入の方がいます。転職をしてしまったら同年代の薬剤師さんとの差が出てきてしまいます。
転職をすると周りと差が出来て追いつけなくなってしまいます。なるべく転職はしないように就職先はきちんと選びましょう。
就職でよくある質問
薬剤師の初任給、年収はいくら?
薬剤師の働く職場は様々です。なので働く職場で貰える初任給や年収は異なってきます。
初任給 | 年収 | |
薬局 | 約22~35万円 | 約350~400万円 |
ドラッグストア | 約30万円 | 約350~450万円 |
病院 | 約20~25万円 | 約300~350万円 |
製薬会社 | 約22万円 | 約300~350万円 |
- 調剤薬局・・・調剤薬局の初任給は22万~35万円と高めです。しかし、管理職についても年収は600万前後で、初任給は高いですが昇給は少ないです。
- ドラッグストア・・・ドラッグストアの年収は350万~450万円です。ここに手当がついてくる事があるので実際に貰える額は増えるでしょう。また、店長などの役職に就けば給料もかなり上がるので、ドラッグストアは昇給がしやすいです。
- 病院・・・病院は初任給と年収が低く、仕事の内容に対して給料が低いです。また、昇給などもしずらい職場だといえます。病院では自身のスキルアップのために働く方が多いです。
- 製薬会社・・・製薬会社の初任給は22万とかなり少ないですが、昇給がしやすい職場です。MRでは営業成績で昇給や賞与アップなどができ、生涯年収は一番高いです。
また、働く地域によっても給料が大きく変わってきます。
高齢化が進んでいるので人の少ない地方などでは薬剤師が不足しています。そのため、地方で働く薬剤師の給料は高い傾向にあります。
薬剤師は働く職場や地域で年収が変わります。就職する際に気にしてみると年収があがったりするので、頭にいれておきましょう。
ブラックな職場を見分けるには?
その職場がブラックかどうかは人それぞれです。
入社してみないと分からないこともあります。なので、入社前に1~2週間ほど働かせてもらい、ブラックかどうかを判断してみてはいかがでしょうか。
自分にあった職場を選ばないと、後で後悔をするので職場の雰囲気などを事前に知ることは大切です。
良い職場はどこ?
自分がこれから働いていく職場で不満の無いように職場選びは大事です。
まずは自分がつきたい職場を明確にすることが大切です。自分がやりたい仕事を選ぶことでモチベーションの向上につながります。
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薬局・・・薬局は残業時間が短く、患者さんと接することが多いです。しかし、職場が狭いので人間関係が悪いと働きづらいです。
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ドラッグストア・・・ドラッグストアは求人数が多くて、お客さんとのコミュニケーションが多いのでサービス精神が身に着けられます。しかし、調剤以外の仕事があるため仕事量は少し多いです。
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病院・・・病院では医療チームとして働き、薬剤師としてスキルアップが目指せます。しかし、仕事が多い割に給料が少ないです。
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製薬会社・・・製薬会社は給料が高く、有給休暇などが取りやすいです。しかし、高度な専門知識が必要で、患者さんに関わる事が少ないです。
薬剤師の職場は沢山あります。その中に自分にあった働き方のできる職場があるはずです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「就職で失敗した」とならないように自分の働く条件や理想を明確にしましょう。
就職活動が「めんどくさい」「早く終わらせたい」で適当に決めるのではなく、しっかりと考えて決めていきましょう。自分の大事な人生が掛かっています。
そして、就職をして目標をみつけて、会社に貢献することでやりがいのある仕事になるでしょう。