結婚や出産を機に薬剤師を辞めることになってから10年、二人目の子供が小学校に行き始め、ある程度子育ても落ち着いてきたので、そろそろ復職しようかな。
というように、子育てがひと段落したところで復職を考える方も多いのではないでしょうか?
医療業界は目まぐるしく進化を続けており、10年も経てばその技術や情報はすっかり変わってしまっています。
ブランクのある薬剤師がどうすればスムーズに復職できるのか、そのポイントをお伝えします。
そもそもブランクは何年までOKなの?
ブランクと一言で言っても1年~何十年と大きく差があると思います。
薬剤師業界では一般的に薬価や調剤報酬の改正が2年に1度あることから、2年以上勤務していない状態をブランクと呼ぶことが多いです。
そのため産休・育休などで1年ほど休んでいたり、薬剤師から離れていた場合は特にブランクという認識もなく、そのままの知識やスキルで業務への影響もほとんどありません。
2~3年空いた場合は最新の薬価・調剤報酬の見直し、新薬情報の取得、スキルの見直し程度で済みますが、3年以上ともなると勉強し直さないといけない部分が多く出てきます。
ですが実際のところ5~10年のブランクから復職する薬剤師も数多くいます。
無理せず自分に合った働き方ができるように、まずはスムーズに復職するポイントを押さえておきましょう。
ブランクありでもスムーズに復職できる3つのポイント
ブランクがあると自分でも復職に不安を感じてしまったりしますよね。
「良い条件では復職できないんじゃないか…。」
「復職したもののプライベートも無いくらい勉強しなくてはいけないんじゃないか…。」
ポイントさえ押さえればスムーズに復職できるだけでなく、復職後も安心して働き続けることができます。
ポイント1.自分のスキル・知識・経験をしっかりまとめる
復職する際、何年ブランクが空いているかだけでなく、どういった職場で何年、どんな業務をこなしていたかというのが大事になってきます。
例えば、5年調剤薬局で調剤業務をやっていて10年ブランクがあるという方は、調剤に関する基礎知識や服薬指導の経験がありますので、再び調剤薬局や調剤併設のドラッグストアなどに復職しやすい可能性が高いです。
また、スキルや知識の見直しをしてみることで、当時は覚えていたことでもすっかり忘れてしまっているという部分もあるかもしれません。
再び勉強し直さなければいけない部分が見えてきますし、転職活動の際必ず聞かれることでもありますので、一度まとめておきましょう。
ポイント2.自分の働きたい条件や時間帯を明確にする
ブランクからの復職を希望される薬剤師で多いのが出産・子育てを経験したママ薬剤師。
子育てが落ち着いてから復職される方もいますが、子供が保育園や小学校に行き始めたタイミングで復職される方も多くいます。
- 子供が保育園に行っている平日の朝~夕方だけ働きたい。
- 子供の発熱などで急に休みが必要な時に対応してもらえる職場が良い。
- お迎えがあるので残業はしたくない。
など、働きたい条件や時間帯をしっかり明確にしておくことで、それに対応している転職先を見つけやすくなります。
実際に薬剤師専門の転職サイト「薬キャリ」を見てみると、土日祝休み、平日18時までといった条件の求人も多く見られます。
「こんな厳しい条件じゃ復職なんて難しそう。ちょっと無理してでも妥協した方がいいかな。」
ちょっとの無理が積み重なるとせっかく復職しても続かない可能性が高いので、厳しそうな条件だと思ってもまずは妥協しない条件を明確にしてみましょう。
ポイント3.研修・教育システムが充実した職場を探そう
復職してもプライベートの時間を割いて勉強し直すのは大変ですよね。
できれば勤務しながらブランクの溝を埋められるのが理想的。
こちらも「薬キャリ」を見てみると、研修や勉強会が充実している求人も多くあります。
「ブランクありOK」や「未経験者歓迎」と書かれている求人先では、研修会や独自の教育システムなどが整った所が多いです。
自分で勉強し直すにも何から手を付ければいいか分かりませんし、職場によってそれぞれのやり方や覚えることも違ってきます。
ですので、求人を探す際はそういった教育環境が整っている職場を探しましょう。
ブランクOKの求人はどんな働き方・職場が多いの?
ブランクOKの求人を探してみると、正社員・パート・アルバイト・派遣と様々な働き方が見つかります。
薬剤師専用の転職サイトを見てみると、正社員、パート・アルバイトは共に求人数が多く、即戦力として期待される派遣は求人数が少ない傾向にありました。
正社員でいきなりバリバリ働きたい!というやる気満々な方もいらっしゃるかもしれませんが、多くの方がブランク明けに不安を持たれていると思います。
また、働く時間や曜日に自由度が欲しいママ薬剤師の場合、正社員よりもパート・アルバイト・派遣の方が働きやすい可能性が高いです。
もちろん正社員でも平日のみ18時までの残業なしといった好条件の求人もあります。
求人数が多く復職組に人気の調剤薬局
ブランクOKで特に求人数が多いのは調剤薬局でのお仕事。
求人数が多いということはそれだけ選べる条件が増えるということ。
週休2日、残業なし、配偶者の転勤や子供の進学に合わせた異動願いが聞き入れられやすいなど、調剤薬局はあらゆる面で融通が利きやすい部分があり、ママ薬剤師にも人気です。
また、復職先として選ばれることが多いからこそ教育プログラムが充実している所も多くなっています。
家族の健康管理にも役立つドラッグストア勤務
次に多いのが調剤併設型のドラッグストア。
長時間営業や24時間営業のドラッグストアの場合は残業があったりすることもありますが、しっかりと自分の希望を伝えることで、時間を限定して働くことも可能です。
ドラッグストアでは調剤業務の他にOTC医薬品(いわゆる市販薬)の服薬指導を行う機会も多くなります。
調剤薬局ではあまり勉強する機会がないのですが、OTC医薬品の知識を持つことで自分の家族のセルフメディケーションにも役立ちます。
病院・企業勤務は狭き門!?
病院や企業勤務は通常の転職でも元々の求人数が少なく、人気のため狭き門となっています。
ブランクOKや時短勤務希望の場合はさらに件数が減りますので、なかなか希望待遇の案件に巡り合えない可能性が高いです。
ですが、欠員募集などで好条件の求人が公開されることも。
病院や企業で働きたい!と考えている方は、チャンスを見逃すことが無いようにこまめに求人をチェックしましょう。
なかなか復職先が見つからない!そんな時はプロにお任せ!
子育てしながら復職活動していたり、違う仕事に就きながら転職活動をしている場合は、なかなか求人情報をこまめにチェックすることが難しいですよね。
良い条件の求人はあっという間に取られてしまうもの。
自分で探すのも良いですが、そんな時は薬剤師転職のプロに任せてみてはいかがでしょうか?
薬剤師専門の転職サイトには薬剤師転職のプロである専任のコンサルタントがいます。
今までのポイントでまとめてきた
- 自分のスキル・知識・経験
- 自分の働きたい条件や時間帯
を伝えるだけで、ピッタリ合った求人を何件も紹介してくれます!
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と宣言したものの…。
出産・育児のために薬剤師を辞めたのは10年も昔…。